七山、山開きにちなんで、地元の山(相知、厳木に位置する)作礼山887mの紹介をします。
私たちが住んでいる、見返りの滝(伊岐佐)の源流は作礼山で、江戸時代までは作礼岳(サクレイダケ)と呼ばれていた。頂上から、晴れた日は有明海、雲仙、普賢岳が眺め、又、玄海灘、壱岐の島が見渡せます。
頂上には、池が三つあり一つは、ジュンサイ、食虫植物は自生している池があります。冬になると、一面氷に覆われた池を見ることが出来ます。
家族の者に作礼山について尋ねると、今まで知らなかった話をしてくれました。相知町誌で確認したところ「伊岐佐の巨木」掲載されていましたので、書き写します。
『初代名頭に、喜左衛門と言う人があった、明暦三年(1657年)の江戸大火の為、江戸の藩邸が焼けたので門の冠木(長さ五間、二尺四面の角材)を探すうち作礼岳の鬼クヌギ(イチイガシ)の巨木があることが解った。何しろ険しい山中から「見返りの滝」の難所を越して運ばなければならない。家老の杉浦平太夫が出向いて、千人の人夫を使い酒二斗樽、二十挺を振る舞い、鼓舞激励して「幸の元土場」へ引き出し松浦川を下して海路江戸表へ送り届けた。苦辛さんたんしてこの事業を完遂した。』
重機のない時代、人手による大仕事。作礼山を眺める度に、昔の人に思いを馳せます。
あじさいの宿 都荘 女将 都市ひろ子